報道資料

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2018年9月14日
株式会社 テクニカル オーディオ デバイセズ ラボラトリーズ
〒160-0023 東京都新宿区西新宿4-15-3

進化したTAD “Evolutionシリーズ”の新製品
フロア型スピーカー「TAD-E1TX-K」と、パワーアンプ「TAD-M1000-K/S」を発売

TAD-E1TX-K
TAD-M1000-K TAD-M1000-S
商品名 型番 カラー 希望小売価格
(税別)
発売時期
スピーカーシステム TAD-E1TX-K ブラック 1,100,000 円(1本) 11月下旬
2ch パワーアンプ TAD-M1000-K ブラック 1,350,000 円 9月下旬
TAD-M1000-S シルバー 1,350,000 円

株式会社テクニカル オーディオ デバイセズ ラボラトリーズ(TADL)は、 “Evolutionシリーズ”のフロア型スピーカーシステム「TAD-E1TX-K」とパワーアンプ「TAD-M1000-K/S」を発売します。

「TAD-E1TX-K」は、コンパクトなボディから想像を超える広帯域で音場と音像に優れた再生音を実現した「TAD-ME1」のパーツや技術を踏襲し、ダブルウーファーにすることで重厚感のあるデザインと豊かな低音再生を実現しています。

「TAD-M1000-K/S」は、既発売のディスクプレーヤー「TAD-D1000」、D/Aコンバーター「DA1000」とデザインを揃えることで、システムとしての美しさを追求しており、ブラックとシルバーの2機種をラインアップしています。電圧増幅段回路および電源グランドデザインの見直しや、新規部品の採用によって、“Evolutionシリーズ”のハイスピードで革新的な音質をより一層向上させました。

“Evolutionシリーズ” :
ハイレゾリューションなどのデジタル技術に対応しながら、革新的な技術も取り入れたシリーズ。2011年に同シリーズのスピーカーシステム「TAD-E1」を発売して以降、Bi-directional ADSポートの技術や、ベリリウム振動板とマグネシウム振動板を採用したCST(Coherent Source Transducer)ドライバーの搭載や、最高の音質を目指す“Referenceシリーズ”で培った技術を加えるなど進化を続けています。

スピーカーシステム「TAD-E1TX-K」の主な特長

1) 定位に優れ、自然な拡がりを再現する9cmCSTドライバーを搭載

本機に採用されているTAD独自の9cmCSTドライバーは、ミッドレンジとトゥイーターの音源位置を揃えることで、ミッドレンジの振動板をトゥイーターのウェイブガイドの一部として動作するように設計しています。これにより、ミッドレンジとトゥイーターのクロスオーバーにおける位相特性と指向特性を一致させ、全帯域にわたって自然な減衰特性と理想的な指向性パターンを実現しました。
また、自然な音場と定位の良い音像再生のために、ミッドレンジとウーファーのクロスオーバーを420Hz に設定し、トゥイーターには、振動板として最軽量・最硬度で優れた高域特性をもつベリリウム振動板を採用。
さらに、ミッドレンジには、内部損失が大きく、材料固有のカラーレーションや歪の少ない澄み切った中音再生が可能なマグネシウム振動板を採用しました。

2) リニアリティーの向上と駆動力の最適化を図ったMACC※1振動板16cmダブルウーファーを採用

豊かでカラーレーションがなく、素直でクリアな低音を実現するため、ウーファー用にアラミドの織布と異素材の不織布をラミネートしたMACC※116cm振動板を採用。また、振動板を忠実に駆動させるために、ボイスコイルには高強度のチタン製ボビンを採用することで、高い放熱特性によるリニアリティーの向上を実現しました。さらに、LDMC※2採用の磁気回路を搭載することで、駆動系と支持系のリニアリティーを高めるとともに、大型フェライトマグネットによる強力な駆動力と、最適化されたバスレフエンクロージャーとダブルウーファーを採用したフロア型にすることで、歪のないクリアで豊かな低音を再生します。

※1 MACC : Multi-layered Aramid Composite Cone
※2 LDMC : Linear Drive Magnetic Circuit

3) 低域を自然かつ豊かに再生する「Bi-Directional ADSポート」を採用

スリット状のポートをエンクロージャーの両サイドへ、開口部を前後へ配置し、開口部への導入部はホーン形状にすることで、滑らかに効率良くポートを駆動しています。大振幅時のポートノイズを低減するとともに、ウーファー再生帯域内に強く影響を及ぼす低次の内部定在波がポートから漏洩する現象を抑制することで、クリアでレスポンスの良い中低音域を実現しています。また、「Bi-Directional ADSポート」を前後・左右対称のレイアウトにすることで、エンクロージャーを振動させる力を打消し、豊かで、力強い低域の再生が可能です。既発売のスピーカーシステム「TAD-ME1」、「TAD-CE1」にも採用している本技術を、内部容積の大きい本機に採用することで、さらなる広帯域化を実現しています。

<サイドに配置されたBi-Directional ADSポート>

<サイドに配置されたBi-Directional ADSポート>

4) スピーカーユニットの音源位置の整合と音響軸の最適化

エンクロージャーのバッフル面を3度傾け、CSTドライバーとウーファーユニットの音源位置の整合を図ることで、フロア型のダブルウーファーシステムの音場表現をより正確なものにしました。また、CSTドライバー周囲の回折への影響を低減するために、エンクロージャーバッフルエッジ部のラウンドを大きくとり、音響軸はリスナーに正対するよう角度をつけて設置しています。さらに、エンクロージャー内部の定在波解析を行い、最適な吸音材を選定して効果的に配置することで、音像・音場に悪い影響を及ぼす内部定在波を低減しています。

5) エンクロージャーから音響的に分離されたISOマウントネットワークフィルター

ウーファー用、CSTドライバー用のネットワークフィルターは、エンクロージャー下部に格納されており、本体エンクロージャーとは音響的に完全に分離されたISOマウント方式を採用しています。ウーファーやCSTドライバーのエンクロージャー内部の高い音圧の影響を受けない設計のため、ネットワークフィルターの各素子に音響的な影響を受けることなく、音ににごりのないクリアな空気感を再生できます。

6) アルミ削り出しプレートの設置により、振動を抑制して安定した設置が可能

エンクロージャー下部にはアルミプレートから削り出した15㎜厚の2枚のベースプレートを設置。ベースプレートとエンクロージャー本体との間に樹脂プレートを挟み込むことによりベースプレート自体の振動を抑制しています。また、ベースには前2本、後ろ1本のスパイクを用いることで、床面の材質などに左右されず安定した設置が可能です。本体の重心位置を3度傾け、さらに3点支持で安定させることで、強力な駆動力を持つウーファーのリアクションをしっかりと受け止める構造となっています。

パワーアンプ「TAD-M1000-K/S」の主な特長

1) 「TAD-D1000」「TAD-DA1000」とデザインを揃えることで、システムとしての美しさを追求

既発売の「TAD-D1000」「TAD-DA1000」とデザインを揃え、システムの美しさを追求するとともに“Evolutionシリーズ”の持つ俊敏、高品位、高音質のイメージを表現しています。使用環境でデザインマッチしやすいブラックとシルバーの2色をラインアップしています。

TAD-D1000
TAD-DA1000

2) 対称性の追求 Dual logic-Circuit Technology

スピーカーの振動板を正確に駆動するため、正負の電流発生源が完全に同一であることや、回路方式、構造面など、あらゆる面での対称性にこだわったコンセプト「Dual logic-Circuit Technology」を踏襲しました。増幅回路には入力端子から出力端子まで完全に独立した2台のアンプをバランス接続したBLT方式を採用。電源回路は、正負電源の対称性だけでなく、電源トランスから整流回路、安定化回路などすべての電源回路を各チャンネル独立設計としています。また、構造面では、電源トランスの配置や基板のパターン構成に加え、配線長にまでも同一性を考慮したデュアルモノ構造を採用しています。

3) 振動制御技術の採用

スパイク内蔵型インシュレーターによる3点支持構造を採用することで、床からの振動影響を低減したISOマウントを実現。荷重ポイントの明確化や、床からの振動の影響を低減することで、アイソレーション性能を強化。これにより音の情報量、力強さ、空気感を向上しています。また、ラックマウントされた際に、アンプ背面に接続されたスピーカーケーブルへのストレスを軽減するため“Referenceシリーズ“で採用している強固かつ高品位の大型スピーカーターミナルを搭載。機械的、電気的な接続安定度の向上を実現し、オーナーが所有するスピーカーケーブルの能力を最大限に引き出せます。

4) 高効率化の達成

リード端子を排除し、超低オン抵抗を誇るパワーMOSFET※3を採用したクラスD出力段は電力利用率90%以上の高効率特性を達成し、電源エネルギーをストレートにスピーカーへ伝えます。低損失と高速性能を兼ね備えたリードレスパワーMOSFETを採用した出力段はシンプルなシングル構成であるため、シャープな音質にも貢献しています。

※3 MOSFET : Metal-oxide-semiconductor field-effect transistor

5) 大容量電源を搭載

電源にはスイッチングノイズの影響が生じないトランスドロッパー方式の電源を採用し、電源のS/Nを高めています。また、高品質オリエント材を使用した1kVAクラスのトロイダル型電源トランスは、一次および二次側巻線を結合させることでエネルギー変換ロスを低減しています。さらに、TAD専用に開発した大容量33,000μFの電解コンデンサーと高速ショットキーバリアダイオードで構成された整流回路は、クラスDアンプが持つスピード感溢れるダイナミックな音質を支えています。

6) Bi-Amp機能を搭載

スピーカーの各ユニットと各アンプを直結することで、ユニット間での干渉を排除し、セパレーションの向上を実現したBi-Amp機能を搭載。本機能の搭載によりアンプとスピーカーがもつ本来の性能を引きだし、歪の少ない澄んだ音の再現が可能です。

スピーカーシステム「TAD-E1TX」主な仕様

型式 3ウェイ位相反転式フロア型
スピーカー構成 3ウェイ方式
ウーファー 16 cmコーン型 x 2
ミッドレンジ / トゥイーター 同軸9 cmコーン型 / 2.5 cmドーム型
再生周波数帯域 29 Hz ~ 60 kHz
クロスオーバー周波数 420 Hz、2.5 kHz
出力音圧レベル 88 dB(2.83 V・1 m)
適合アンプ出力 200 W
公称インピーダンス 4 Ω
ユニット極性 低域(+)、中域(+)、高域(+)
外形寸法 (W×H×D) 1215 mm (H) x 350 mm (W) x 512 mm (D)、スパイク付き
質量 46 kg
付属品 スパイクコーン x 3 pcs
転倒防止スパイク x 2 pcs
スパイク受け x 3 pcs
ショートケーブル x 2 pcs
クリーニングクロス

主な仕様

定格出力 500 W (JEITA、2チャンネル同時駆動、20 Hz ~ 20 kHz、T.H.D. 1.0 %、4 Ω)
定格歪率 0.05 %以下(20 Hz ~ 20 kHz、250 W、4 Ω)
SN比
(入力ショート、A ネットワーク)
112 dB 以上
周波数特性 5 Hz ~ 50 kHz、-3 dB
利得 (Balance) 29.5 dB
入力端子
(感度 / インピーダンス)
1.5 V / 220 kΩ (Balance) / 0.75 V / 47 kΩ (Unbalance)
電源電圧 AC100 V、50 Hz / 60 Hz
消費電力 250 W(待機時消費電力0.5 W)
外形寸法 (W×H×D) 440 mm x 148 mm x 479 mm
質量 29 kg