TAD Compact Reference One
TAD-CR1TXはステレオサウンドグランプリ2020及びオーディオ銘機賞2021ハイエンド特別大賞を受賞いたしました。
世界中のトップアーティストやエンジニアから厚い信頼と高い評価を得る「TAD」。
プロフェッショナルブランドとして、住空間の中で音の理想を究めるために、その時代を超えた技術とエンジニアの叡智を結集し創り上げた点音源思想の到達点TAD Reference One。
この次代のフラッグシップモデルに搭載された世界最高峰の技術をすべて凝縮した、新たなる極み〈TAD Compact Reference One〉。
目指したのは、鳴りっぷりのよい、スピーカーの存在を消し去る、このサイズだからこそ味わうことのできる点音源の世界。
その至高の響きは、きっとあなたの期待を超え、想像を超えていく。
テクノロジー
進化した「CSTドライバー」が圧倒的な広帯域再生と指向特性を実現
「CST(Coherent Source Transducer)ドライバー」は、音像と音場の高次元での両立を目指し、広帯域に渡って駆動ユニットの位相と指向性をコントロールしたコアキシャル(同軸)スピーカーの進化形です。ミッドレンジのコーンは優れた音響特性に加え、同軸配置されたトゥイーターの指向特性をコントロールする機能を併せ持つように綿密に計算された設計により、トゥイーターとミッドレンジの音響中心を同一にしクロスオーバーにおける位相特性と指向特性とを一致させています。これにより250Hz~100kHzというかつてない超広帯域再生能力と、全帯域に渡り乱れることなくきれいに減衰する指向放射パターンを両立。極めて明確で安定した音像とともに、サービスエリアが広い自然な音場を表現します。
CSTドライバー
「ベリリウム・ダイアフラム」が奏でる透明感に満ちたサウンド
トゥイータードームとミッドレンジコーンに、軽量かつ剛性に優れた中高域振動板として理想的な素材のベリリウムを採用しています。TADが独自に開発し長年培ってきた真空蒸着法を用いて、材料強度や均一性において一段と優れた性能を達成するとともに、内部損失が大きく卓越したコーンの高域共振の減衰特性も実現。トゥイーターの形状には「HSDOM(Harmonized Synthetic Diaphragm Optimum Method)」というコンピューター解析による独自の最適化手法を導入し、分割共振を的確にコントロールすることで、100kHzもの超広帯域を再生します。ミッドレンジには直接放射型の蒸着ベリリウム振動板としては最大級の口径となるコーンを採用。その圧倒的な再生能力によるハイスピードなサウンドは、広帯域にわたり驚異的な透明感と高精度な再生を実現しています。
「ISOドライブテクノロジー」を採用し「CSTドライバー」の能力を最大化
「CSTドライバー」の持つパフォーマンスを最大限に引き出し、正確な波形再生を実現するために、機械的な振動の伝達を遮断する「ISO(Isolation)ドライブテクノロジー」により「CSTドライバー」をエンクロージャーから構造的に分離。この独自のマウント構造により「CSTドライバー」は低域の強大な振動から切り離され、さらに強力なドライブ能力を持つ「CSTドライバー」自身からエンクロージャーを励振することなくエンクロージャーからの二次的な輻射音を低減し、音に濁りのないクリアな空気感をも再生します。理想的な点音源再生として、「CSTドライバー」の振動板から放射される音だけを正確にリスナーに伝え、微妙に変化する音色や音の強弱まで精密に音のディテールを描き出します。
驚異的な強靭さを誇る20cmウーファーが豊かでクリアな低音を放つ
ウーファーは、磁気回路、振動板、サスペンションすべてのリニアリティを徹底的に追求しました。磁気回路には独自のショートボイスタイプの「OFGMS(Optimized Field Geometry Magnet Structure)回路」を採用。20mmのロングギャップでありながら、その間の磁束密度を均一化することを可能にしています。これにより小さな振幅から大きな振幅まで動作が安定し、高い駆動リニアリティを実現、常に音の波形を正しく再生します。また振動板には構造体強度も含めて理想的な物性を得るために「TLCC(Tri-Laminate Composite Cone)3層構造アラミド振動板」を採用。豊かでクリアな低音を再生すると同時にカラーレーションのない素直な中低域音の再生を実現しました。またサスペンション系は、TAD伝統のコルゲーションエッジを採用し、ここでも高いリニアリティを確保しています。
ウーファーユニット
至高の「SILENTエンクロージャー」が優れた音場表現と造形美を両立
TAD Reference Oneで採用した「SILENT(Structurally Inert Laminated Enclosure Technology)エンクロージャー」を高さ約60cmに凝縮。厚さ21mmバーチプライウッド(樺合板)を骨組みに強固な枠組みを構成、高周波加熱プレス成型したラミネートMDF板やCNC加工合板を張り合わせて形成し、強度を極限まで引き上げています。さらにこの異素材の組合せによりエンクロージャーの共振の分散と高い制振性を実現。流麗なティアドロップ形状が、音の回折を低減し優れた音場表現と強度を実現するとともにエンクロージャーの不要共振と内部定在波を排除。また美しい天然木「ポメラサペリ」をピアノ仕上げした外観は工芸品の気品が漂います。
「エアロダイナミック・ポート・システム」がどこまでも深く澄んだ低音を再現
20cmウーファーの大振幅にもリニアな駆動力とそれに追従するサスペンションによるウーファーの能力を余すところなく引き出すためバスレフポートシステムに、TADプロで培われた精密な流体設計の理論をベースにデザインされた「エアロダイナミック・ポート・システム」を採用。フレア形状をもつこのポートは、ウーファーユニットが可動域の限界まで駆動しても風切り音がまったく発生しないほど滑らかな整流効果を発揮。大入力・大振幅時にもユニットをストレスなく駆動し、S/Nの良い深く澄んだ低音を実現します。また27.5㎜厚の無垢アルミベースを採用し、重心位置を下げるとともに設置条件による音質の変化を最小限に抑え、引き締まった低音を実現しています。
気品あふれる鮮やかな色合いが住空間に彩りを与える
エンクロージャーの外観には、高級家具や最上級の楽器の素材としても珍重され、その独特な波目紋様が優美な雰囲気を醸しだす天然木の「ポメラサペリ」を採用。仕上げにおいては、熟練の職人が何十工程にも及ぶ細かな作業を、一本一本、丹念に行いました。そして外装色には、ダイアフラムに使用しているベリリウムの原料である希少な鉱石「ベリル」に由来する「エメラルドブラック」と「ベリルレッド」の2色をご用意。天然木ならではの美しい風合いを活かしながら、深い光沢と気品に満ちた色調が、オーディオライフを鮮やかに演出します。
エメラルドブラック
ベリルレッド
厳選素材を採用した音響パーツの数々をTAD Reference Oneから継承
- ■ 電気的・磁気的結合を排し、干渉のない給電を実現。トゥイーター/ミッド/ウーファーセパレートマウント型「クロスオーバー・
ネットワーク」 - ■ CST用ネットワークを設置するリアパネルには、ヒートシンクの役目も果たす、厚さ27mmの切削アルミを採用
- ■ 空芯コイル、無誘導巻線抵抗、PPフィルムコンデンサーなどに、オリジナルカスタムパーツを採用
- ■ 確かな結線を保証する厚膜金メッキ処理を施した専用設計による大型削り出しスピーカー端子
- ■ スピーカーシステムはもちろん、ユニットについても「シリアルナンバーによる厳格な製品管理」を実施
クロスオーバーネットワーク
(CSTドライバー)
クロスオーバーネットワーク
(ウーファー)
大型削り出しスピーカー端子
仕様
型式 | 3ウェイ位相反転式スタンドマウント型 |
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ドライブユニット | ウーファー: 20 cmコーン型 ミッドレンジ / トゥイーター: 同軸16 ㎝コーン型 / 3.5 ㎝ドーム型 |
パフォーマンスデータ | 再生周波数帯域: 32 Hz ~ 100 kHz クロスオーバー周波数: 250 Hz、2 kHz ユニット極性: 低域(+)、中域(+)、高域(+) 最大入力: 200 W 出力音圧レベル: 86 dB(2.83 V、1 m自由空間) 定格インピーダンス: 4 Ω |
その他 | 質量: 46 kg (1台) 外形寸法: 341 mm (W) x 628 mm (H) x 446 mm (D) |
付属品 | ・アクセサリーキット: コーン型スパイク x 3 pcs、丸形スパイク x 3 pcs、ショートケーブル x 2 pcs、スパイク受け x 3 pcs、コルクシート x 3 pcs、クリーニングクロス、オーナーズマニュアル(英・日・仏版)、保証書 ・ウーファー保護カバー x 1 pc |
外形寸法 (単位: mm) |
オプション
TAD-CR1TX専用スピーカースタンド
TAD-ST1
仕様 | 質量:16 kg (1台) 外形寸法:407 mm (W) × 532 mm (H) × 525 mm (D) |
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付属品 | アクセサリーキット:コーン型スパイクx3、補助脚x2、 六角穴付きネジx1、六角レンチx1、取扱説明書 |